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ひっかかる
心の片隅に結ばれる羨望

結ばれて、結ばれて
わだかまりや
わずかの縁などと結ばれながら

いつのまにやら
結ぼれて
凝固する羨望が
新しい関係を創るのだ

結ぼれる先に見つけた
あなたと私の関係

あなたらしさとか
わたしらしさとか
知るためには背骨から
まずは、背骨を確かめあうこと

あなたが、私の重要な人ならば
あなたを構成する
背骨の形を見なくては
あなたの本質はわからないもの

私の背骨をなぞったら
昔に蛇だったことがわかるのだから
隠すまい、蛇であった過去を

あぁ、あなたの背骨は
どんなふうに、くねくねとくねるのだろう

水面の流れと私が結ばれ
そのまま水底に沈んだり
また水面に浮いてみたり

1本の川なのに
深さが違うことを知る

水の中から見る雲や
水の中から聴く歌も

私の背骨に結ばれて
羨望やわだかまりや
わずかの縁と結ばれて

特別なあなたと私になる

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金田一春彦の、ことばの歳時記を読んでいたら

北風が吹いて骨の髄まで凍りそうな晩は、おでんが恋しくなる。とあった。

おでんかぁ、とつぶやいたら
メールの着信音がした

いま、ミッドタウンにいるよ。唐突にただそれだけ

件名を確認してもなにもない

私の好きな場所だ
其処に居るんだ

それ以上でも以下でもなく

其処に居るんだ。という言葉が浮かぶので

其処に居るんだ。と声にしてみた


もう、会わなくなって
どれくらいだろう
こないだのような
ずっと、遠い昔のような
さだかなのに、さだかではないほうが
とても心地良いのだから
ほんわかしたり
ふわふわしたり
そうゆうものが、私は好きだ、何事においても。


いまから、行くね。でもなく
今日は、行けないの。でもなく

いいな、ミッドタウン。とつぶやいて
パタリと閉じる。


閉じた電話が鳴った
躊躇することなく出た

いま、何してた?と、いつもの声
躊躇することなく
なぁんにもしてない。
洗い物しながら答えてみる

ミッドタウンのことを考えながら

寒いから、おでんもいいなと考えながら

あぁ、ふっくら艶々とした
真っ白なご飯を炊こうと決心する

誰でもない、自分のために。

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その日も、タヌキの様子を伺う。

誰かを好きではない
ということに気がついてしまう
そんな瞬間がある

それはね
誰かを好きになったときだ

誰かが悪いわけではない
誰かを嫌いになったわけでもない

タヌキのことが好きなのだ

暗闇を歩こうが
お天道様の下だろうが
タヌキが好きだ

タヌキのことを思うと
足が勝手に動き出す
それくらい
タヌキのことが好きなのだ

タヌキは歌を詠むのがうまかった
切なく狂おしいような恋心など
タヌキは巧みに歌にした

タヌキの歌う
切なく狂おしい恋の歌に
私は、まんまと、恋をした

夢中になって
タヌキの詠む歌を愛おしんだ
いつのまにか
しまいには

タヌキの歌う
怒りや、気落ちしたような悲しみまでをも
愛おしむようになり
ついぞ、私は、タヌキそのものを愛おしむようになった。

ときおり
人間の男が、私を連れて帰ろうとした

でも、私は、軌道にはずれた回転が
とてもとても気に入っていたから
さらに軌道から離れるように
強く強く、タヌキのことを想いながら回転した

タヌキ。朝も昼も夜もつぶやいた
森の中で暮らしていたタヌキ
ネコのようでありながら
イヌに近いタヌキ
タヌキ、タヌキ、タヌキ

いつか、タヌキの子を産みたいと
考えながら吹かれた北風は
毎日、午前2時ごろに
タヌキの様子を伺う癖がついた
私の両の目を乾燥させた

十日夜の月がきれい。

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腕を回してみた

右とか左とか

くるっと回してみたけれど

誰にもぶつからないし

誰もいない



舌を出してみた

回してみたり、すくいあげたり

上手に使えるよと呟いたけれど

誰も笑わないし

誰もいない



東京上空は、乾燥してる

湿った空気など、消えてしまった



Kissで止めて

抱いて留めて

消えたくなる願望



本当の僕は何処にいる?


懐かしい国

新しい街

昨日の夢の中かしら



いつも、いつでも、会いたい

覚めないで、覚めないで、と願うから

すごく虚しい夢をみる



指を伸ばしてみた

掴んでみたり、鳴らしてみたり

空を虚しく撫でまわすけれど

誰も喜ばないし

誰もいない



これは、悲しい詩なのであって

これは、とても、悲しい詩だから

僕が、この詩を読み返すとき

僕は、きっと泣くんだろう



最後くらいハッピーにしろよぉ

机に転がったリップクリームが

甘い匂いをさせながら言った



リップクリーム塗ってみた

上の唇にも、下の唇にも

くるくる塗って、ちゅっちゅっと鳴らしたら

甘い匂いがしたから

誰もいなくても大丈夫



この乾燥した東京を

リップクリームが救った


僕の中の優しい気持ちを

リップクリームが蘇らせた


リップクリームは枕に乗っかり

いつの間にか眠っているから

僕も、隣で眠るとしよう


そうして、明日は

お願い。と一緒に眠ると決めて

リップを、もうひと塗り

愛のない世界でゆっくり

嫌いのない世界でゆっくり

さぁ、眠ろうね。
 

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毎日、生命が求め合う

君を、僕を

だから、忘れたようでいて

決して、忘れられないもの

僕らが愛し合う理由


大量のカフェインも

大げさな馬鹿笑いも

どん底の悲しみも

満腹な夕飯も


忘れさせてくれない

僕らが愛し合う理由


君が、ラララと歌う

僕が、フフフと笑う

君が、ルルルと踊る

僕が、ぐっすり眠る


それでも、朝がやってきて

今日も、生命が求め合う

君を、僕を


たまにある、心変わり

時おり見かける、別の顔


それでも、生命が求め合う

君を、僕を


君は元気かい?

僕も元気だよ


それが、僕らが愛し合う理由

明日も、生きていれば

また君と愛し合う


口をとんがらせた君を想ったり

可愛いお尻を思い出して

僕の生命は君を求める


誰にも内緒だよ

僕らが愛し合う理由


毎日やってくる

僕らが愛し合う理由


そうして、続く、明日も、明日も

僕らが愛し合う理由

愛し合う理由

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